2006年 05月 15日
第2課題講評会 |
第2課題 「都市の残余空間に住むことを考える。」講評会 優秀作品講評抜粋
5月10日 15:00〜18:00
○○○○永沢ゆき
ビルの階と階の間の1/2階の空間に住居スペースをつくった。天井が全部低いのは不便なので隣の建物の上やファサードの前の空間に立って歩けるスペースをつくった。靴を脱ぐ所だけ高い空間があればいいと思った。
実際にはコンクリート壁は壊れてしまうだろうけれど構想はおもしろい。人が低い空間のなかで平行移動していく。なかなか可能性のある作品。(加茂)
リノベーションをしたときに中にあった残余と外にあった残余を組み合わせて+と−の関係でつくったのがおもしろい。(平本)
建築的にバランスが整っている人。模型にはビルの中の部屋の天井がないが、本当は部屋があって、その空間が木造のボリュームを入れた事で残余になる。(萩原)
表現が抑制されているけれど的を得ている。白い紙をそのまま使うのではなくてその上にまた白を塗っているのがいい。天井の骨組みの裏側から見ている感じ。やろうとしていることがうまく表現できている。立ち上がるスペースが全くないのはつらいというところを他の残余空間を見つけることでうまく解決できている。(古谷)
○○○川田康介
ビルとビルの隙間をボリュームにして模型をつくった。細い隙間から道を歩く人や人の活動が見えるのがおもしろいと思ったので通りに面する部分は塞がなかった。上も同様に空が切り取られるように抜ける空間にした。
素直といえば素直な案。ビルの隙間というのは本当はゴミだったり配管だったりで埋められてこんなにピュアな空間ではない。これは中のインテリアの構成が美しい。(加茂)
普段は見えていないヴォイドを形にして見せてくれたのはおもしろいと思ったが、空間のリアリティがちょっと足りない。(平本)
これはすごくいいと思う。サッシュの型材に似ているからかな。(萩原)
ビルの裏側をミラーにしただけでそれぞれのビルに穴をあけたらとてもおもしろい空間ができあがる。巨大な光ダクトみたい。光があふれてそれぞれのビルから穴をあけて覗き込む感じになる。(古谷)
○○○星清慈
路地の隙間。細くて狭い空間である。高い所に上げているので入りづらくなっている。色を路地っぽい感じにした。生活に最低限必要なものを中に詰め込もうと思ったが、よく考えたら最低限必要なものはないと思った。
天井のスリットはトップライト?プロポーションが魅力的。こういう黄色の色は看板以外ではなかなか出てこない。単純だけど色々な空間が出てくるだろうという予想ができる。それらが緻密に計算されているようで図面の表現は稚拙。天井だけスリットにしたのがよくて、これに窓が開いていたら感じが変わってしまっていた。(加茂)
色がビビットで目についた。下が浮いているから下から物が取り出せたりとか、そういう操作を考えているのかと思ったけど本人は感覚的だった。(平本)
空間のセンスがきっとある。残余空間の発見が素朴でいい。水路だったくぼみをみつけてそのままボリュームをたてた。プロポーションがよい。ジョン・ヘイダックみたいでキュート。水の反射で光が入ってくるとか、様々な可能性を感じる。(萩原)
話を聞くとますます不可解だけどモノにひきつけられる。建築というよりは一種のアート。本人が意図していない所で成功している。(古谷)
○○○佐藤成海
先週平面のドローイングで表現したことをそのまま立体にした。階段下というなんだかわからない空間になんだかわからない人が住む。その人というのは都市の一般のカテゴリーから外れている人である。
イメージとしての残余空間。この模型はこの人のイメージとしての都市である。とても演劇的。演劇の舞台装置みたいな感じ。そういうものをよく見てみると彼らがどうやって都市を表現しているかが分かるのではないか。(萩原)
独特の世界観をみせてもらった。(平本)
ポエティックで魅力的。(加茂)
上に乗っかっている物体がよくない。下2/3はものすごく計算されているのに上は未熟でどうしてもそこになくてはいけないものには見えない。赤い人がいた跡が拭いきれない感じが絵でも下側の模型でも表現されているのにやっぱり上の部分はひきつけてくれない。(古谷)
○○○小林尚樹
残余に住むというのは小さいスペースにどうやって住むかということだと思った。まわりから見ると広い空間に見えて、自分も地下スペースを使える。
すごく真面目に答えている。何気ないものが特別なものにみえてくる感じ。よく見ると変、みたいなところから始まっている。(萩原)
外に見えている残余に地下のずーっとつながる残余をくっつけている。上のボリュームのかたちが魅力的ではあるんだけどはまっていない。(加茂)
中があくのには気づかなかった。別の残余を探して地下に潜ったのが新鮮。(平本)
○○○安田智紀
他人と関わりが薄い場所が都市の残余であると考えた。日記を書く場所がそれである。
自分が学生時代に住んでいた部屋がひとつの残余空間だったと思えてきた。(萩原)
もっと建築のシチュエーションを与えてあげたほうが話が広がった。(古谷)
○○△イム ス ヨン
歩道橋の上に情報をもらったり人が休憩したりできる場所をつくった。歩道橋のファサードで情報を得ることができる。
歩道橋の上をアクティブな空間にしているのがおもしろい。(萩原)
人がその上を歩いていたり、情報が映し出されていたり、変わっていくのがビジュアルで見えてくるのがいい。(平本)
歩道橋が繋ぐ物であるというのはあたっている。人がうごめく感じを街に表出させるのはいいけど少し説明的すぎるのがおしい。(加茂)
歩道橋がただ通るだけのものではなくてそこに滞在するものにしたのはおもしろい。(古谷)
○○△山田拓生
コンセプトを考えたときはあまり住むことを考えていなかった。全部模型にしてみたらちょっと違うと思った。なるべく簡素にレイヤ—化してつくることによって見る人の感覚を取り入れられると思った。
逆にそんなに珍しくない住宅のようになってしまったのがもったいない。(平本)
すごく魅力的。電柱と残余をつなぐもの、住居みたいな空間が浮いて並んでいる。吊り橋みたいな構造でやっていたらもっと軽やかになってよかったのでは。見せ方としては魅力的だと思う。(加茂)
電柱とのスケールを合わせた方がレイヤーの話がよく表せたのでは。(萩原)
模型で何ができるかというのを考えてほしい。自分で絵と同じことしか表現できていないと悟ったのはすごい。(古谷)
○○△野口鮎子
エスキースでは立体駐車場で考えていたが、広すぎてすぐ住める空間になりそうでおもしろくないと思って他を探し、キオスクの残余を発見して実測してみた。実はキオスクは二層構造になっていて、店舗の裏に控室が隠れている。その空間を棚を移動させて住むことを考えた。
ここまで調べたのに結局棚を動かすだけで終わってしまったのがおしい。もうひとひねりほしかった。(平本)
アウトプットにオリジナリティがほしかった。テクスチュアとか。(加茂)
キオスクに裏側があるという発見はよい。意外と最小限で何重かの入れ子になっているという発見をしている。(古谷)
○○△中西智也
講評会欠席
すごく不気味だけど芸術的。この人のは何も言わなくても意図が伝わる。最小限で効果的。だからいなくなっちゃったのかな?(古谷)
5月10日 15:00〜18:00
○○○○永沢ゆき
ビルの階と階の間の1/2階の空間に住居スペースをつくった。天井が全部低いのは不便なので隣の建物の上やファサードの前の空間に立って歩けるスペースをつくった。靴を脱ぐ所だけ高い空間があればいいと思った。
実際にはコンクリート壁は壊れてしまうだろうけれど構想はおもしろい。人が低い空間のなかで平行移動していく。なかなか可能性のある作品。(加茂)
リノベーションをしたときに中にあった残余と外にあった残余を組み合わせて+と−の関係でつくったのがおもしろい。(平本)
建築的にバランスが整っている人。模型にはビルの中の部屋の天井がないが、本当は部屋があって、その空間が木造のボリュームを入れた事で残余になる。(萩原)
表現が抑制されているけれど的を得ている。白い紙をそのまま使うのではなくてその上にまた白を塗っているのがいい。天井の骨組みの裏側から見ている感じ。やろうとしていることがうまく表現できている。立ち上がるスペースが全くないのはつらいというところを他の残余空間を見つけることでうまく解決できている。(古谷)
○○○川田康介
ビルとビルの隙間をボリュームにして模型をつくった。細い隙間から道を歩く人や人の活動が見えるのがおもしろいと思ったので通りに面する部分は塞がなかった。上も同様に空が切り取られるように抜ける空間にした。
素直といえば素直な案。ビルの隙間というのは本当はゴミだったり配管だったりで埋められてこんなにピュアな空間ではない。これは中のインテリアの構成が美しい。(加茂)
普段は見えていないヴォイドを形にして見せてくれたのはおもしろいと思ったが、空間のリアリティがちょっと足りない。(平本)
これはすごくいいと思う。サッシュの型材に似ているからかな。(萩原)
ビルの裏側をミラーにしただけでそれぞれのビルに穴をあけたらとてもおもしろい空間ができあがる。巨大な光ダクトみたい。光があふれてそれぞれのビルから穴をあけて覗き込む感じになる。(古谷)
○○○星清慈
路地の隙間。細くて狭い空間である。高い所に上げているので入りづらくなっている。色を路地っぽい感じにした。生活に最低限必要なものを中に詰め込もうと思ったが、よく考えたら最低限必要なものはないと思った。
天井のスリットはトップライト?プロポーションが魅力的。こういう黄色の色は看板以外ではなかなか出てこない。単純だけど色々な空間が出てくるだろうという予想ができる。それらが緻密に計算されているようで図面の表現は稚拙。天井だけスリットにしたのがよくて、これに窓が開いていたら感じが変わってしまっていた。(加茂)
色がビビットで目についた。下が浮いているから下から物が取り出せたりとか、そういう操作を考えているのかと思ったけど本人は感覚的だった。(平本)
空間のセンスがきっとある。残余空間の発見が素朴でいい。水路だったくぼみをみつけてそのままボリュームをたてた。プロポーションがよい。ジョン・ヘイダックみたいでキュート。水の反射で光が入ってくるとか、様々な可能性を感じる。(萩原)
話を聞くとますます不可解だけどモノにひきつけられる。建築というよりは一種のアート。本人が意図していない所で成功している。(古谷)
○○○佐藤成海
先週平面のドローイングで表現したことをそのまま立体にした。階段下というなんだかわからない空間になんだかわからない人が住む。その人というのは都市の一般のカテゴリーから外れている人である。
イメージとしての残余空間。この模型はこの人のイメージとしての都市である。とても演劇的。演劇の舞台装置みたいな感じ。そういうものをよく見てみると彼らがどうやって都市を表現しているかが分かるのではないか。(萩原)
独特の世界観をみせてもらった。(平本)
ポエティックで魅力的。(加茂)
上に乗っかっている物体がよくない。下2/3はものすごく計算されているのに上は未熟でどうしてもそこになくてはいけないものには見えない。赤い人がいた跡が拭いきれない感じが絵でも下側の模型でも表現されているのにやっぱり上の部分はひきつけてくれない。(古谷)
○○○小林尚樹
残余に住むというのは小さいスペースにどうやって住むかということだと思った。まわりから見ると広い空間に見えて、自分も地下スペースを使える。
すごく真面目に答えている。何気ないものが特別なものにみえてくる感じ。よく見ると変、みたいなところから始まっている。(萩原)
外に見えている残余に地下のずーっとつながる残余をくっつけている。上のボリュームのかたちが魅力的ではあるんだけどはまっていない。(加茂)
中があくのには気づかなかった。別の残余を探して地下に潜ったのが新鮮。(平本)
○○○安田智紀
他人と関わりが薄い場所が都市の残余であると考えた。日記を書く場所がそれである。
自分が学生時代に住んでいた部屋がひとつの残余空間だったと思えてきた。(萩原)
もっと建築のシチュエーションを与えてあげたほうが話が広がった。(古谷)
○○△イム ス ヨン
歩道橋の上に情報をもらったり人が休憩したりできる場所をつくった。歩道橋のファサードで情報を得ることができる。
歩道橋の上をアクティブな空間にしているのがおもしろい。(萩原)
人がその上を歩いていたり、情報が映し出されていたり、変わっていくのがビジュアルで見えてくるのがいい。(平本)
歩道橋が繋ぐ物であるというのはあたっている。人がうごめく感じを街に表出させるのはいいけど少し説明的すぎるのがおしい。(加茂)
歩道橋がただ通るだけのものではなくてそこに滞在するものにしたのはおもしろい。(古谷)
○○△山田拓生
コンセプトを考えたときはあまり住むことを考えていなかった。全部模型にしてみたらちょっと違うと思った。なるべく簡素にレイヤ—化してつくることによって見る人の感覚を取り入れられると思った。
逆にそんなに珍しくない住宅のようになってしまったのがもったいない。(平本)
すごく魅力的。電柱と残余をつなぐもの、住居みたいな空間が浮いて並んでいる。吊り橋みたいな構造でやっていたらもっと軽やかになってよかったのでは。見せ方としては魅力的だと思う。(加茂)
電柱とのスケールを合わせた方がレイヤーの話がよく表せたのでは。(萩原)
模型で何ができるかというのを考えてほしい。自分で絵と同じことしか表現できていないと悟ったのはすごい。(古谷)
○○△野口鮎子
エスキースでは立体駐車場で考えていたが、広すぎてすぐ住める空間になりそうでおもしろくないと思って他を探し、キオスクの残余を発見して実測してみた。実はキオスクは二層構造になっていて、店舗の裏に控室が隠れている。その空間を棚を移動させて住むことを考えた。
ここまで調べたのに結局棚を動かすだけで終わってしまったのがおしい。もうひとひねりほしかった。(平本)
アウトプットにオリジナリティがほしかった。テクスチュアとか。(加茂)
キオスクに裏側があるという発見はよい。意外と最小限で何重かの入れ子になっているという発見をしている。(古谷)
○○△中西智也
講評会欠席
すごく不気味だけど芸術的。この人のは何も言わなくても意図が伝わる。最小限で効果的。だからいなくなっちゃったのかな?(古谷)
by kuwao_w
| 2006-05-15 06:28